2015-09-05

長時間勤務すればするほど、脳卒中と冠状動脈疾患の危険が高くなる

最近、勤務時間に関する注目すべき研究結果が医学ジャーナルLancetの最新号に掲載されました。 勤務時間が長いほど、脳卒中と冠状動脈疾患の危険性が高くなるという研究結果です。 事実前から一週間あたりの勤務時間が長くなると、狭心症、心筋梗塞のような冠状動脈疾患や脳卒中がよく生まれるという研究結果が知られていました。

長時間勤務すればするほど、脳卒中と冠状動脈疾患の危険が高くなる

英国・ユニバーシティカレッジ・ロンドンの公衆医学および力学教室のMikakivimäki教授(Department of Epidemiology and Public Health、University College London、London、UK)と欧州、豪州、米国の多国籍研究チームは勤務時間と、主要疾患の相関関係を詳細に分析するため、以前に出た関連研究を集めたメタ分析を施行しました。

ここには、計25個のコーホート研究結果が含まれており、本来冠状動脈疾患がなかった603,838人の成人男女と本来の脳卒中がない528,908人の成人男女の資料が分析されました。 これらをそれぞれ8.5年と7.2年観察した結果、計4,768件の冠状動脈疾患と1,722件の脳卒中事例が発見されているが、これはそれぞれ510万年(person-year)と380万年の資料を収集した結果と同じです。

長時間勤務すればするほど、脳卒中と冠状動脈疾患の危険が高くなる


飲酒、喫煙、運動習慣、高コレステロール血症など様々な危険因子を補正した結果、勤務時間と脳卒中、冠状動脈疾患の危険度は関連性があることが明らかになりました。 ただ、脳卒中の関連性が冠状動脈疾患よりもっと大きく現れました。

週35時間から40時間勤務する首脳は対照郡を基準に週41時間から48時間勤務すれば、脳卒中の危険度は10%増加しており、49時間から54時間勤務する人は27%の危険度が増加しました。 そして55時間以上勤務する場合、危険度は33%も増加することが明らかになりました。

冠状動脈疾患も同様の様相を見せたが、相対的に危険度の増加は少なくて55時間以上勤務する人で13%程度増加することが明らかになりました。

今回の研究結果を勘案すると、長期的な労働者の健康管理のために、勤務時間を減らし、業務と休息をより効率的に施行する必要がありそうですね。

参考 http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(15)60295-1/fulltext

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